クリニックからのお知らせ

■★大人がかかる子どもの感染症★
風疹が大人の間で大流行しています。風疹のように「子どもの病気」というイメージの
感染症でも、大人がかかるケースが増えています。子どもと違う問題が起きることがあり、
油断できません。風疹は今年、20〜40代男性を中心に大流行が起きている。
2007年には、麻疹が大学生の間で流行し、休校などが相次いだ。風疹は、子どもの頃にかかった
記憶のある人もいるだろう。なぜ、こうした現象が起こるのか。近年は多くの子どもが
風疹や麻疹の予防接種を受けている。そのため流行は少なくなった。その一方で、
子どものころ予防接種をしなかったり、摂取しても免疫が弱くなったりした大人たちがいる。
こうした大人たちは、流行が減ってウイルスと接する機会が少なくなったことで免疫が十分にできず、
感染しやすくなっている。子どもの予防接種がある感染症で免疫のない大人が増えている。
いったん感染者が出れば、周辺の大人たちの間で一気に広がる。子どもの病気と思わず、
免疫がなければ大人もかかると思った方がいい。水痘やおたふく風邪なども注意が必要だ。
ただ、子どもの予防接種がない感染症も要注意だ。夏場、乳幼児を中心に流行する手足口病。
手足や口に水泡ができる。患者の半数は2歳以下だが、くしゃみや便から感染するため、
発症した子供の世話をする親や保育園の職員らにうつることがある。感染症によっては、
大人にのみ出る症状もある。風疹は妊婦が感染すると胎児に影響を影響を与えることがある。
おたふく風邪は、思春期以降で精巣炎や卵巣炎を起こすことがある。麻疹や水痘も大人は
重い症状になりやすい。ほっぺたが赤くなるのが特徴で、リンゴ病とも言われる伝染性紅斑
にも気をつけたい。初夏から秋に流行する。妊婦が感染すると、胎児の体に水分がたまって
むくむ「胎児水腫」になることがある。流産や死産の原因にもなる。治療法はないため、
マスクや手洗いなどで防ぐしかない。大人の場合、典型的な症状が出ない感染症もある。
そのため、感染症に気がつかず、子どもにうつしてしまうおそれがある。百日ぜきがそうだ。
百日ぜきは乳児が感染すると、亡くなることもある。感染研の調べでは、2002年以降に
大人の患者が急増している。大人が感染して、逆に子供に広めてしまうことがないよう、
気をつけてほしい。
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