クリニックからのお知らせ

■★黄砂とせきの関係★ ?
黄砂とは、東アジアの砂漠域(タクラマカン砂漠、ゴビ砂漠)や黄土地帯の砂が、春先に雪が解けて
乾燥したときに偏西風によって舞い上がり、中国大陸から朝鮮半島を経て浮遊しつつ降下する
現象をさします。長距離を運ばれてくる間に重い物から段々と落ちていくので、日本に届くときには
4〜5μm(1μは100万分の1m)以下の小さな粒子となり、肺の奥深くまで入り込んで沈着し、
せきやたん、息苦しさなどの呼吸器症状を引き起こすと考えられています。
黄砂には砂の土壌成分以外にも、浮遊している間に紫外線を浴びて変性を起こすため、
カドミウムやマンガン、ニッケルなどの鉱物の含有量が通常の大気中の浮遊物質より多く付着し、
さらに、大気汚染化学物質や真菌、細菌も含まれていることが分かっており、これら付着物による
人体への悪影響も懸念されています。黄砂の飛散日と症状の悪化する日が一致することが確認。
黄砂による症状は呼吸器症状が圧倒的に多く、また、ぜんそくの症状にはない鼻水や目のかゆみなどの
症状にも現れる。黄砂がせきを引き起こすメカニズムは明確には解明されていませんが、現時点では
次の三つが挙げられています。黄砂がせきを引き起こすメカニズムは明確には解明されていませんが、
現時点では次の三つが挙げられています。黄砂の砂自体に「アジュバント効果」という免疫反応を
起こしやすくする作用があり、マウスの実験では気道の炎症を増強することが認められています。
黄砂が気道に入るとぜんそくの発症が起こりやすくなる可能性が指摘されています。
気道表面を覆う上皮細胞をアレルゲンや真菌と同時に黄砂を加えて刺激すると、炎症性物質の
分泌増加が起こります。このため気道が炎症増悪している可能性があります。
さらに、大気汚染物質がせきを引き起こす神経を刺激することが解明されてきています。
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