クリニックからのお知らせ

■★がんの原因は遺伝子の傷!★ ?
日本人の2人に1人が発病するがんは「遺伝子の病気」といわれる。体の細胞遺伝子が傷つき、
いくつかの段階を踏みながら細胞が姿を変え、あるとき悪さをし始める。肺や胃など同じところに
できたがんでも、遺伝子の変わり方で病気の深刻さも様々で、利く薬にも違いがることがわかってきた。
最先端の遺伝子研究が、がんの正体に迫ろうとしている。人間の体はだれでも約60兆個の細胞からなる。
正常な細胞のうち、たまたま異常になった1個の細胞が、その後、増え続けてできる細胞の集団が癌だ。
ある時から堰を切ったように猛烈な勢いで増殖し続け、正常な組織や臓器の機能を妨げて、
乗っ取ってしまう。最初のがん細胞は一体どのように生まれるのか。生命の設計図役を担う遺伝子のうち、
がんに関連する遺伝子がなんらかの傷を負い、本来の役割を果たせなくなることが引き金になる。
遺伝子は、細胞の核にある、塩基で構成されたひも状のDNAでできている。DNAが紫外線や化学物質、
食べ物など様々な環境要因で切れたり壊れたりすると遺伝子の傷となる。大半の傷はそのつど修復されるが、
細胞が何度も分裂を繰り返すうちに、傷ついたままの遺伝子が何種類か残ってしまうと、がん細胞になる。
多段階発がんという仕組みだ。多段階発がん説がもとになって、現在の最先端のがん治療薬の開発が進んだ。
がんに関連する遺伝子には大きく分けて2つのタイプがある。がんへのアクセル役となる、がん遺伝子と、
ブレーキ役を担うがん抑制遺伝子だ。がん遺伝子といっても細胞を増やさなければならないときだけに
働けば問題ないが、傷つくと不要なときにも細胞を増やし続けてしまう。異常な遺伝子を持った細胞が
増えないよう働くがん抑制遺伝子も傷がつくとその機能を失う。これまでにがん遺伝子は数百個、
がん抑制遺伝子は100個程度見つかった。がんの中には傷ついた遺伝子が親から子へ遺伝する
がんがあることもわかってきた。
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