クリニックからのお知らせ

■★睡眠薬の効果と仕組み★ ?
睡眠に問題を抱えている日本人は4割に上るそうです。最近は、睡眠薬という人も増えてきています。
近年は副作用の少ない薬の開発が進み、新しいタイプの睡眠薬も登場するようになりました。
でも、薬でどうして眠れるようになるのでしょうか。眠くなるには、大きく二つの仕組みが働いています。
一つは、脳を覚醒させる神経中枢が抑制されることで起こる眠気です。この抑制は、起きていることで
疲れと共に脳内たまってくる睡眠物質が、睡眠中枢を刺激することによって起きます。
もう一つは、夜になると眠くなるという体内時計の働きによるものです。暗くなると、
脳中央にある松果体という部位から「メラトニン」と呼ばれるホルモンが放出されて体内時計の
中枢を刺激し「夜だから体を休めるように」という指令が体に向け出されます。
睡眠薬は、この二つの仕組みを助けることで眠気を作り出します。睡眠中枢に働くのが
「ベンゾジアゼピン系受容体作動薬」と呼ばれる薬です。「マイスリー」や「レンドルミン」など
種類も豊富で、睡眠薬として一番多く使われています。この薬の成分が働く部位は、実は脳内の
至る所にあります。睡眠中枢から神経が伸びている部分に特に多いため、たとえば各部屋で少しずつ
電気を消しながら、睡眠中枢が覚醒のブレーカーを落としていくようなイメージで眠りにつく。
ベンゾジアゼピン系の薬は、脳の様々な部位の神経活動を抑えるため使い方を間違えると、
筋弛緩作用でふらついたり、眠気がずっと続いたりしてしまう副作用があります。
ちなみに、コーヒーなどに含まれるカフェインは睡眠中枢を抑える働きがあると言われています。
また「効かないから」と、アルコールを併用するのは副作用を増強するので危険です。
一方、バルビツール系と呼ばれる睡眠薬と比べると、脳の作用範囲は狭く、副作用も減りました。
大量に飲んでも意識を失ったり、呼吸中枢が抑えられ窒息したりすることはないとされます。
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