クリニックからのお知らせ

■★目薬の正しい使用法★ ?
目薬は誰もが一度は使ったことがある身近な薬だろう。薬液を目に垂らすだけで、使い方も簡単に思える。
しかし、1回の点眼量や回数など正しい使用法は意外に知らないものだ。
多くの人が間違いなのが点眼する量。目薬は、1滴で十分目に染み渡るように
設計されているが、一回に数滴さす人が少なくない。目薬1滴の分量は、約0.04〜0.05??。
これに対して、まぶたの中に保持できる量は0.2〜0.3??だ。つまり、1滴でも目からふれるようになっている。
目薬を2滴、3滴とさしてしまうのは、あふれた分を補充しようという心理だが、その必要は無い。
緑内障用の目薬は、1??当たり1千万円ほどの高価なものもある。毎回2滴使っていたら、
かなりの無駄使いになる。また、さし過ぎは、思わぬ副作用にもつながる。眼球の表面は、粘液のムチン層、
涙の層、薄い油の層で覆われている。ムチン層が涙を眼球の表面に保ち、涙が眼球に栄養を与えたり
感染を防いだりし、油層が水分の蒸発を抑えるという役割を果たしている。そのため、目の健康には
この3層が正常な状態であることが不可欠だ。ところが「目薬を1度に何滴もさすと、この3つの層を
乱すことになる。油分や涙中の抗菌成分なども洗い流してしまい、目の乾燥や異物感につながることがある」
点眼回数が多すぎても、同じことが起こる。ドライアイの場合、不快な症状を緩和したいという思いから、
1日に何度もさしがちだ。しかし、これも逆効果になることがある。医師からの指示がない場合には、
1日の点眼回数は、6回程度に抑えた方がいい。特に、眼球の表面に細かい傷があることの多い
ドライアイの人は、頻回に防腐剤入りの目薬を使うと傷を助長する可能性がある。防腐剤の入っていない
タイプを選ぶようにしたい。目薬を十分に行き渡らせるには、目薬の量よりも、正しいさし方が大事だ。

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