クリニックからのお知らせ

■★家庭での血圧値が重要★ 
血糖値と脂質はともに血液の成分の指標だが、血圧もこれらに劣らず重要だ。
血圧には上下の値がある。心臓は全身に血液を送るために収縮するが、このとき
送り出された血液が動脈の壁を内側から押す圧力が収縮期血圧(上の値)だ。
一方、全身の血管から血液が戻るとき心臓には拡張する。動脈内壁への圧力は、
減少した拡張期血圧(下の値)となる。血圧は古くからの血圧計で用いる
水銀灯の高さ(??)で表す。糖尿病患者にも血圧管理の有効性を実証されている。
血圧管理ができているグループに網膜や腎臓に起きる「細小(さいしょう)血管症」という
糖尿病特有の合併症状の進行を先延ばすことができ、また脳卒中や死亡も減った。
血圧管理をすることにより、より低い血糖値になることがあとになって心筋梗塞などを
減らすことがわかってきた、血圧ではこの「遺産効果」はなかった。たゆまぬ注意が必要だ。
正常の範囲とされる血圧は上(収縮期)が140未満、下(拡張期)が90未満だ。
高血圧患者の降圧の目標も、通常はこの値となる。糖尿病患者では目標はさらに低く、
上が130未満、下が80未満だ。家庭での血圧も大いに重視される。目標値は医療機関での
値からいずれも5を引く。また1日2回の測定が勧められ、寝る前と、起床後1時間以内で
朝食や服薬の前に、1〜2分安静にしてから測る。朝の排尿はすませておく。しかし指先や
手首で測る血圧計はあまり正確ではないので、現在は上腕で測るタイプを用いるのが
よいとされている。最近では高齢者などで血圧を下げ過ぎたときの心筋梗塞なども
心配されている。高齢者ではすぐには目標値を目指さず、ゆっくり下げる必要がある。
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