クリニックからのお知らせ

■★長引く咳の原因と特徴★ ?
逆流した胃液が気道や食道を刺激することや、少量の胃液や胃の内容物が気管に入った
刺激で咳が出ると考えられている。咳ぜんそく患者の約4割が逆流性食道炎だという
欧米の報告もある。逆流性食道炎の治療では、プロトポンプ阻害薬という胃酸の分泌を
抑える薬を2ヶ月ほど服用する。服用後1〜2週間で、徐々に症状は治まるという。
鼻の病気が咳の原因になることもある。慢性副鼻腔など、副鼻腔気管支症候群といわれる
病気では、鼻水が鼻の奥からのどに落ちることで気管支に炎症が起こり、長引く咳となる。
抗菌薬と去たん薬で治療するが、これも3ヶ月以上の薬の服用が必要だ。
また、長引く咳の原因で忘れてはならないのが結核だ。血の混じったたんを伴う咳が
あるときはもちろんのこと、微熱が続く、寝汗をかくといった症状があれば、
医療機関を受診したい。まずは胸部のX線撮影で影を確認する。ただし、影が出ないタイプの
気管支結核もあるので、必要に応じてたんの検査をすることも必要。このほか、百日咳や
マイコプラズマなどの感染症が原因となることもある。成人が百日咳にかかると、
子供のように高熱は出ず、咳はあるものの比較的元気なことが多い。知らず知らずのうちに
周囲に感染を広げる可能性があるので注意が必要だ。

喫煙歴があり、昼間動くと咳が出る、息切れする、といったことがあれば、慢性閉塞性肺疾患
(COPD)の可能性がある。治療せずに状況が悪化すると肺の機能や体力が低下するので
早期治療が望ましい。さらに、一部の高血圧治療薬では、副作用として咳が出るケースがある。
アンジオテンシン変換酸素(ACE)阻害薬を服用している人で咳が出るなら、
主治医に薬を変更してもらうといいだろう。長引く咳の治療では、症状が治まったから
といって自己判断で服用を止めないことも大切だ。
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