クリニックからのお知らせ

■★糖尿病などによる末梢動脈疾患★
動脈硬化で足や手の血管が狭くなったり詰まったりして血液の流れが妨げられる
末梢動脈疾患は、糖尿病があると3〜4倍に増える。以前は「閉塞性動脈硬化」と呼ばれた。
足の冷感やしびれで始まり、進行すると歩く際に足が痛むようになる。最初は休めば
痛みが消えるが、さらに症状が進むと、安静にしていても痛みが取れなくなる。
別の病気に「腰部脊柱管狭窄症」がある。脊髄を通すトンネルが腰の部分で狭くなり
神経を圧迫する。末梢動脈疾患と同じような症状が出るので注意が必要だが、
背筋を伸ばすと痛みが増すなどの特徴がある。糖尿病はこの病気にも多かった。
末梢動脈疾患が原因で血管に不具合があると、その下流では脈が弱くなったり
触れなくなったりする。診断の決め手は、腕の血圧に比べて足で測った血圧が低いことだ。
予防と治療の基本は禁煙で、血液中の脂質や血圧のほか血糖値を適切に管理することも
重要だ。適度な運動が治療上必要で、医師の指導のもとに実施する。
血液を固まりにくくしたり血管を広げたりする薬剤も用いる。進行すると、
細い管(カテーテル)を血管に差し入れて血管を広げるなどの治療をする。詰まりや狭まりを
迂回して人工血管などでつなぐ手術を実施することもある。急に血管がふさがると
足の切断に至ったり命に関わったりするため、素早い対応が必要になる。急な痛みやなどが
あればためらわず受診すべきだ。末梢動脈疾患では血液の環境が不十分なため、
足などの潰瘍や壊疽が置きやすく治りも悪い。高血圧が続いて神経が障害され、知覚が鈍れば、
傷に気付かずそこから細菌が入るケースがある。高血糖そのものも免疫力を弱め、
感染が起きやすく治癒もしにくい。経過によっては足の切断を余儀なくされる。
糖尿病で足の切断を防ぐには、足をよく観察し、清潔を保つことが重要だ。
医療従事者間の連携も欠かせない。
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