クリニックからのお知らせ

■★冬場は心筋梗塞に用心★
太い血管に不具合が起きる大血管症のなかで、最も命に関わるのが心筋梗塞だ。
心臓は心筋と呼ぶ筋肉でできており、収縮したり広がったりして全身に血液を
送り出す。そのためには心臓自身にも酸素と栄養が十分に行きわたる必要がある。
大動脈から分かれた「冠(かん)動脈」は、まず3本の大きな枝に分岐し、
さらに枝分かれして心臓全体を覆うように広がる。動脈硬化で冠動脈の内側が
狭くなると十分な酸素を心筋に一時的に供給できなくなることがあり、
狭心症と呼ぶ。血管が完全に詰まって心筋の細胞が死んでしまうのが心筋梗塞だ。
いずれも通常は強い胸の痛みを覚えるが、その程度には個人差がある。
糖尿病では狭心症や心筋梗塞の症状がはっきりしないケースが多く、
全く痛まず心臓の機能が落ちる人もいる。

?2つ以上の枝で血管が狭くなる?冠動脈の細い部分にまで不具合を多発する
?治療でいったん血管を開いてもまた狭くなりやすい
などは糖尿病患者の心筋梗塞の特徴だ。

糖尿病は冠動脈の病気の発症を数倍高めることがわかった。
心筋梗塞の予防で最も大切なのは禁煙で、次いで脂質と血圧の管理だ。
コレステロールはHDLコレステロールで40以上、血圧は糖尿病患者では
上が130未満、下は80未満が目標だ。心筋梗塞の発作が疑われれば我慢せずに受診する
ことが必要だ。早ければ早いほう救命率は高いといわれている。細い管(カテーテル)
を腕などの血管から刺し入れ、ふさがった冠動脈を広げるなどの治療をする。
詰まりや挟まりを迂回して血管でつなぐバイパス手術を実施することもある。
再発予防にはアスピリンなどの薬を飲む。心筋梗塞の発作は、冬から春にかけて多く、
午前6時〜正午に多発するとわかっている。
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