クリニックからのお知らせ

■★顔面神経麻痺★ ?
このタイプは「ラムゼイハント症候群」と呼ばれ、顔面神経まひ全体の1〜2割を
占めるまひのほかに、耳や耳の穴に水ぶくれができて痛む。めまいや耳鳴り、
急性の難聴なども伴いやすい。ウイルス性以外でも顔面神経まひは起こる。
耳の近くの側頭骨が折れて発症するケースのほか、がんや脳卒中、糖尿病などが
原因になる例もある。いずれも表情のゆがみなど外見に異常が現れるので、
医師はこれをてがかりに診断している。顔面神経まひの治療は耳鼻咽喉科のほか、
ペインクリニック、脳外科、形成外科などでも実施している。重要なのは病気が
判明したら早めに治すこと。放っておくと後遺症が残る恐れがある。ウイウスが
原因の場合、抗ウイルス剤とステロイド薬を併用して治療に当たることが多い。
重症で後遺症が残る可能性が高いと分かれば手術をする。発症から2〜3ヶ月
以内ならこの手術で治る可能性がある。有効な治療ができないまま発症から4ヶ月
以上が経過すると後遺症が出てきやすくなる。まぶたと口が同時に開閉し食事や
会話が困難になったり、顔の筋肉が縮んで目を開きにくくなったりする。
後遺症が出た場合でも健全な舌の神経と顔面神経をつなぐ手術をして回復を目指す。
顔の筋肉にボツリヌス菌の毒素を注射することもある。こわばった筋肉を一時的に
まひさせ、リハビリによって後遺症の軽減につなげるためだ。それでも効果が
不十分の場合、美容外科手術をする人もいる。治療法は進化しており、最新の知識を
得ることも大切だ。顔面神経まひの発症を防ぐことは難しいが、素早く気づき、
速やかに専門医を探して受診することが、重症化を防ぎ、完治につなげるために最も
有効だと覚えておこう。
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