クリニックからのお知らせ

■★顔面神経麻痺★ ?
ある日突然、片方の頬が腫れぼったくなった。水を飲もうとしたら口からこぼれて
しまった。こんな症状があれば、顔面神経にまひが起きている可能性がある。
直接命に関わる病気ではなく自然に治る場合もあるが、放置するとまひが残り
容姿や社会生活に影響が出る恐れがある。発症を防ぐのは難しいため、
異常を感じたら早めに治療を始めることが大切だ。顔面神経麻痺は名前のとおり、
顔の筋肉を動かす神経が麻痺してしまう。この神経は脳から出て耳の近くにある
側頭骨の中を通って目や鼻、唇につながっている。このため、まひすると顔の片側が
垂れ下がったり、まぶたが閉じにくくなったりする。推計では国内で毎年2万人程度が
発症している。10代から50代にかけて患者が増え、60代以降は徐々に減る。
妊婦で発症しやすいが、それ以外は男女差はないという。患者は外見を気にして
しまいがちなので、深く悩む例もある。この病気はいくつかタイプがあるが、
7~8割を占めるのが「ベルまひ」と呼ぶタイプだ。まひは左右どちらでも起こる。
口がうまく動かせず、パ行がうまく発音できなくなる例もある。目を閉じられない
場合もあり、角膜が乾いて傷つくのを防ぐため頻繁に目薬をさしたり目に軟膏を
塗ったりしなければならない患者もいる。ベルまひの原因は、以前に感染した
「単純ヘルペスウイルス」と考えられている。ありふれたウイルスで非常に
感染しやすい。感染後は体内に潜み続ける。それが寒さやストレスなどをきっかけに
再び活性化し、顔面神経に炎症をもたらす。この結果、膨らんだ神経が周囲の骨に圧迫
されて傷ついたり、神経内の信号伝達が妨げられたりして発症する。
仕事上のストレスの影響や、屋外で冷たい風にさらされて発症する人もいる。
再活性してまひをもたらすウイルスはほかにもある。水ぼうそうのウイルスだ。
水ぼうそうが治っても体内に潜んでおり、ビリビリと強い痛みが出る皮膚の病気の
帯状疱疹の原因にもなるのは知られているが、顔面神経まひにも注意してほしい。

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