クリニックからのお知らせ

■★スポーツと貧血★
部活動などでスポーツに励む人も多いでしょう。でも、激しすぎる練習で
体調を崩すこともあります。貧血も多くみられるもののひとつ。
とりわけ成長期には気をつける必要があります。貧血は、血液中の赤血球や
ヘモグロビン濃度が減った状態。どこかに痛みが出るなどの分かりやすい
自覚症状が少なく、受診が遅れて重い貧血状態でやってくるケースもある。
動悸や息切れに加え、微熱、頭痛が続いたり集中力がなくなったりするなどの
症状に注意したほうがいい。スポーツと関連する貧血で多いのは、鉄欠乏性貧血。
体内の鉄が不足し、ヘモグロビンがうまくつくれなくなる。骨や筋肉が
大きくなる成長期は、体が鉄を多く必要とする。食事などで補わないと鉄分不足
に陥りやすい。激しい運動をすると大量の汗とともに鉄分も失われるので、
不足に拍車がかかる。女性は特に注意が必要だ。月経の影響もあり、男性より
鉄分が不足しがちになるからだ。成績が伸び悩み、練習が足りないと勘違いして
もっと激しい練習をすれば、より症状がひどくなっていく恐れもある。
周囲が気付いて、受診を勧めることが必要だ。こうした貧血は、陸上協議長距離
などの持久系競技のほか、体操競技など体重管理のため食事制限をする人が多い
競技でも起きやすいという。長距離、剣道など足腰へ繰り返し負担がかかる競技
では、その衝撃で血液中の赤血球が壊される「溶血性貧血」が出現する可能性が
ある、との指摘もある。鉄欠乏性貧血の治療は、錠剤などで鉄分を補う。
また、痔やストレスによる胃炎、過多月経などがあると、それが鉄欠乏性貧血の
原因になりうるため、この治療もあわせてする必要がある。予防には鉄分を
多く含んだ食事をとることが重要だ。肉などの動物性たんぱく質、海藻やほうれん草
小松菜などにも多い。ビタミンCは鉄分の吸収をよくするため、一緒にとるといい。
亜鉛が不足することで起きる「亜鉛欠乏性貧血」もあり、この場合はカキやアーモンド
、ナッツ類などを多くとってほしい。

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