クリニックからのお知らせ

■★ピロリ菌治療後も残る胃がんリスク★ ?
胃がんの原因となるピロリ菌の除菌治療を医師に相談する患者が増えている。
2月には保険適用となる対象が胃炎にも広がり、内視鏡検査をして対象者が
治療を受けている。大人になれば新たに感染することはほぼなく、一度きちんと
治療すれば効果は大きい。ただ胃がんリスクは残るため、その後の検査が
欠かせないので注意が必要だ。ピロリ菌は胃の中に住みつく細菌である。正式には
「ヘリコバクター・ピロリ」という。胃壁には粘膜があり、その上を粘液が覆って
いるが、ピロリ菌はその粘液の中に住み着く。胃液によって排除されない環境で
長く住み着き、毒素を出して胃の粘膜を壊して炎症を起こす。これが慢性胃炎になり
胃がんに繋がる。がんでは死亡者数で肺がんに次ぐ2位。ピロリ菌が原因とみられる
のは95%以上とほとんどを占める。感染者のほとんどは50歳以上。日本の上下水道の
整備が不十分で衛生状態の悪いときにピロリ菌に感染した。新たに感染するのは
5歳以下の乳幼児。胃酸の分泌が低く、胃の粘膜が十分に発達していないためだ。
親による食べ物の「口移し」などによるとみられる。今年の2月から保険の対象に。
除菌すれば胃がんの発生率は3分の1に減るといわれ、その効果を期待したわけだ。
保険適用となるには内視鏡検査を受けて、胃炎を確認することが必要だ。その際、
炎症や粘液の特徴などからピロリ菌の感染症の疑いが大体分かり、感染の有無を
調べる専門の検査を受ける。ピロリ菌検査だけでは早期胃がんを見逃すことがあり、
内視鏡検査との2段階でやる必要がある。検査はピロリ菌が尿素を分解する性質を
利用する「尿素呼気試験」などが一般的だ。被験者に大きな負担はかからない。
除菌は3種類の薬を使う併用療法だ。薬を1日2回、7日間服用する。
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