クリニックからのお知らせ

■★糖尿病と生活習慣の改善について★
一般の糖尿病である2型にも様々なタイプがあるが、多くは生活習慣の見直しで
発症を遅らせたり予防したりすることができる。リスクが高い人は十分気を
つけてほしい。肥満(BMIという呼ぶ体格指数が25以上)や加齢、親兄弟に糖尿病が
あると2型のリスクが高いことを報告されている。高血圧がある人も同じだ。日本では
男性の発病が多く、特に45歳以上は要注意だ。空腹時血糖値が
境界型だが、100〜109??でもリスクがかなり上昇している。
いわゆるメタボ検診とも呼ぶ「特定検診」では、主に過去2ヶ月くらいまでの
血糖値のあらましを示す(HbA1c)が6.0%以上でリスクとカウントする。
2型糖尿病を遅らせるための留意点は、肥満があれば少しでも体重を減らすことだ。
まずは2~3??を目標に徐々に減量する。運動は体重が減らせなくても有効で、
有酸素運動を週に150分以上実施するのがお勧めだ。たばこはやめる。
節酒(日本酒感覚で1日1合程度まで)も特にBMI22以下のやせ型の人では望ましい。
1日3〜4杯ののコーヒーもよいかもしれない。生活習慣を変えることで糖尿病の
発症が抑えられることを示した研究が欧米や中国、インドなどで実施されている。
海外のいくつかの研究では、効果は10年以上続いた。米国糖尿病予防研究では、
「TCF7L2」という白人に多い2型のリスク遺伝子があっても、生活習慣の改善は
効果があった。私たちも日本で発見された東アジア人で影響力の大きい「KCNQ1」
のリスクと食事や運動との関係を調査中だ。一方で十分に努力しても2型糖尿病を
発症する人もいる。遺伝と糖尿病との関係は一様でなく、多くの幅がある。
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