クリニックからのお知らせ

■★大動脈解離★ ?
大動脈は体の中で最も太い血管で、心臓から送り出された血液はここを通って
全身に行き渡る。この血管が裂けてしまう病気が大動脈解離だ。発症すると
直ちに救急車を呼んでも、病院に運ばれる前に亡くなるケースも多い。このため
起きてからではなく、できるだけ予防につとめることが大切だ。直接の原因は
はっきりわかっていないが、高血圧などが関係していると考えられている。
大動脈解離は元気に過ごしていた人が、前触れもなく突然発症し亡くなる例が多い
病気だ。患者は50代以降の男性を中心に国内では年間で約1万人が発症しているとみられる。
内幕に何らかの原因で傷ができると、傷から穴が開き、血液が流れ込む。そうなると中膜が
はがれ、避けてしまう。これが大動脈解離だ。大動脈の壁が瘤(こぶ)のように膨らむ
大動脈瘤の一種として、解離性大動脈瘤と呼ぶこともある。解離が起きて血管が裂けて
いるときは、その部分にこれまで体験したことがない強い痛みを感じる。胸や背中、
腰などに体が引き裂かれるような、突き刺すような痛みを感じたと訴える人が多い。
まれに痛みが発生せず、意識障害や脚のまひが起きたり全身の倦怠(けんたい)感を
覚えたりするケースなどもある。大動脈解離によって起こる病態は主に3つだ。
心臓に近い部分の大動脈外膜が破れて出血すると、周囲に血液がたまって心臓が動かなく
なる状態などを引き起こす。こうなると死に至る危険が増す。また、大動脈が枝分かれ
する部分に解離ができた場合は血液の流れが悪くなる。これが冠動脈で生じると心筋梗塞
などを、頭に向かう動脈で起こると脳梗塞などを引き起こす。血液が届かない臓器は
働きがおかしくなる。さらに、大動脈にある弁がうまく閉じなくなって心臓に血液が逆流
してしま場合もある。内膜が傷つき穴が開く理由は明確になっていないが、多くは高血圧が
関係していると専門家はみている。本人が高血圧なら特に気をつけたい。大動脈解離は治療
しないと高い確立で亡くなるので、すぐに対処する必要がある。手術で解離した大動脈を
人工血管に置き換えるのが一般的だ。最近はステントグラフとという器具を使った血管内治療
も実施されるようになっている。足の付け根の動脈からカテーテルを入れ、患部で血管を補う。
患者の負担も少ない。胸や腹を開く手術では難しくても、この方法で治療できる場合が
あるという。
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