クリニックからのお知らせ

■★肝炎ウイルス★
肝がんや肝硬変の原因になる肝炎ウイルスに持続感染しているのに自分では
感染を知らない人が、全国に約78万人いるという推計を厚生労働省の研究班が
先月、報告しました。肝炎ウイルス検査によって持続感染者を発見する成果は
上がっています。02年度から旧老人保健法に基づいて40歳以上の住民を対象に
肝炎ウイルス検査が実施されるなど、国が対策を進めた。いまでは、保健所や
自治体が委託した医療機関で無料で受け取られる態勢が整っている。
肝炎ウイルスの持続感染者はもともと数が多い。B型は主に出生時の母子感染で、
C型は血液のウイルス検査が未発達だった頃に輸血など通した感染で、それぞれ
広まった。毎年約3万人が無くなる肝臓がんの原因の9割はB型かC型の肝炎
ウイルスとされる。早く気づいて治療すれば重い病気になる人を減らせるため、
検査が重視されてきた。それでもまだ約78万人が感染を知らずにいる。
職場の健康診断で肝炎ウイルス検査の実施率が低いのが問題。職場での検査を
実施する企業を増やすべきだ。まだ受けてない人は検査を受けてほしい。
職場での肝炎ウイルス検査実施率は十数%程度にとどまる。治療に結びつかない
のは、さまざまな要因がある。慢性肝炎になっていても自覚症状がほとんどないため
患者は治療の必要性を感じにくい。また、肝機能検査の数値に異常がなければ大丈夫
と思われがちだが、B型肝炎ウイルスの場合は、検査値が正常範囲でも肝がんになる
可能性がある。これからは、検査と継続的治療の2本柱が必要。治療薬の効果も良く
なり、医療費助成もある。将来らんにならないために、継続的に治療を受けてください。

Topページに戻る