クリニックからのお知らせ

■★エボラ熱・デング熱★ ?
西アフリカでエボラ出血熱の感染拡大が止まらない。世界保健機構(WHO)
は緊急事態を宣言、死者は1500人を超えた。アジアや中南米で流行している
デング熱の国内感染も日本でおよそ70年ぶりに報告された。世界で毎年1300万人
以上もの命を奪う感染症。この主たる病原体のウイウスとは何なのか。
ウィルスの大きさは数百ナノメートル程度しかない。細菌よりも小さく、
光学顕微鏡では見えない。これまで3000種類見つかっており、数百個が人間に
感染するとされる。たんぱく質などでできた殻で遺伝子を覆った単純な構造を
しているものが多い。自力で増えることができず、細胞に感染してその力を
利用するしかない。こんな小さなウイルスが一体どのように
病気を引き起こすのだろう。まず、体内に入り込んだウイルスは、表面にある
糖たんぱく質を使って細胞にくっつく。これが感染の第一歩。くっつきやすさが
感染力の強さに影響する。そして細胞の中に遺伝子を送り込む。細胞に備わった
たんぱく質合成や遺伝子増幅の仕組みを利用し「部品」を治療に作る。
できた部品が組みあがると「子ウイルス」になり、細胞から出て行って次の感染先
にくっつく。感染してもウイルスが静かに出入りしていれば問題はない。
居心地のいい自然宿主がいて、多くの場合は平穏に共生している。人間の細胞に
入り込めたものの、ウイルスにとって本来の居場所ではないためコントロール
できずに「暴走」し、感染した細胞に働きを邪魔することで病気を引き起こす。
これが発症だ。エボラウイルスの場合、人間の体内では主に免疫に関わる細胞に
感染する。外敵から体を守る機能を押さえ込んでしまう。その隙に一気に増殖して
全身に広まり、血管の細胞にも感染し、体中から出血を引き起こす。
致死率が40〜90%と高く、最強ウイルスの一つとされる。

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