クリニックからのお知らせ

■★手足のしびれや歩行困難★ ?
脊髄は脳と体の各部位との間の情報の伝達経路で、神経の束でできている。
背骨の真ん中にある空間に保護されるようにして存在している。縦に並ぶ骨は
靭帯で補強されており、背骨の前側の垂体と呼ぶ部分には「後縦靭帯」が、
後ろ側の椎弓には「黄色靭帯」が存在し、適度な骨の動きと安定性をもたらして
いる。しかしなんらかの原因で、これらの靭帯が分厚くなり骨のように硬くなって
しまうことがある。骨化という現象で、脊髄が圧迫される。靭帯の骨化はレントゲン
写真を見ただけでは見つけにくい。足のしびれや歩きにくいといった症状は脊柱管
狭窄症に似ており、専門の医師でないと見分けがつきにくいという。大学病院などで
CTや磁気共鳴画像装置(MRI)を使い、靭帯が骨化し脊髄を圧迫する様子を捉え
られれば、診断がつきやすい。後縦靭帯と黄色靭帯に起こる骨化症は、ともに国の
難病に指定されている。靭帯骨化症ではしびれやつっぱり感、痛みが出て、歩行困難
などにつながる。例えば首に近い場所で起こると、腕のしびれが現れ、箸がうまく
使えなくなったり、ボタン掛けができなくなったりする。背中や腰で起こると、
下半身に症状が広がるケースが多い。進行すると力が入らなくなって歩けなくなるほか、
頻尿などの排尿障害が起きる場合もある。このほか、まれに食道を圧迫して、
飲み込みにくさなどを感じる「前縦靭帯骨化症」もある。これらの病気の発症の仕組みは
よくわかっていない。家族内の発症が多いため遺伝子の関連が疑われている。体を酷使
することが発症に関わっている可能性もある。糖尿病との関連も指摘されている。

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