クリニックからのお知らせ

■★心筋梗塞★ ?
まず造影検査で差し込んだカテーテルの先端に取り付けた風船を膨らませ、冠動脈を
広げる。次にカテーテルを通じてステントを血管内に入れ、血管を広げる。
発作後1時間で血流が再開すれば後遺症はほとんどない。6時間以内なら
血流が再開しやすい。血栓を溶かす薬もあるが、日本ではほとんどの薬がカテーテルや
ステントを使う。冠動脈がひどく狭まっている場合は、カテーテルの先端につけた
ダイヤモンドの刃で動脈硬化した部分を取り除く手法もある。血流再開後は1〜3日
程度を集中治療室で過ごす。手術の翌日には患者はベッドの上にすわり、2日後には
立ち上がれるときもある。その後はリハビリの歩行距離を徐々に伸ばしていき、
1〜3週間後に退院する。素早く血流を再開させる技術が発達したために心筋梗塞の
死亡率は5%程度まで下がり、手術後の回復も早まった。退院後には血栓をできにくく
する薬を飲む。心筋梗塞は高齢者に多い病気だ。年をとると、動脈硬化が起き易くなる。
最近のデータでは心筋梗塞の発作が初めて起きる平均年齢は男性が65歳で、女性は
75歳。ただ欧米をまねた食生活や運動不足から20〜30代でも心筋梗塞の患者が
増えている。喫煙や高血圧、高血圧、高脂血症や糖尿病も動脈硬化になる原因だ。
動物性脂肪が多い高カロリー食に子供の頃から親しんだ世代が中年に差し掛かり、
今後は心筋梗塞の患者が国内で増える恐れがある。適度な運動やバランスの取れた食事、
ストレスを避けるなどの生活改善が大切だ。心筋梗塞の発症は冬に多い。暖かい室内と
寒い室外との温度差で血圧が変動し、心臓や血管に負担がかかるためだ。夏に急性心筋
梗塞で入院する患者数は冬の6〜7割と、決して少なくはない。夏場でも油断できない。
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