クリニックからのお知らせ

■★がんは若い世代に多い★
私たちの体内で発生するがん細胞の数は、遺伝子の「経年劣化」により
年齢とともに増えていきます。同時に、がん細胞を監視する免疫の働きも
加齢によって衰えます。この結果、年齢とともにがんを発症する人が
増えていきます。つまりがんは高齢者に多い病気ですが、男性に多い病気
でもあります。男性が女性の1.48倍でした。がんと診断される人の数も男性が
女性の1.4倍です。がんの原因の半分以上が生活習慣によるものだからです。
発症リスクとなる喫煙も飲酒も、男性に多いことが主な原因といえます。
しかし、実は54歳まではがん患者の数は女性のが多いのです。55歳で男性が
上回り、年齢とともに急激に増えていきますから全体では男性が多いのですが、
30代に限れば女性のがん患者の数は男性の3倍に上ります。これは、女性の
「2大がん」である乳がんと子宮頸がんが若い世代に多いことが理由です。
乳がんは40代、子宮頸がんは30代が発症のピークです。乳がんは性ホルモンの
刺激で増殖するがんです。これは男性の前立腺がんと同じです。実際、進行した
前立腺がんでは、それぞれ女性ホルモン、男性ホルモンの分泌を抑える
「ホルモン療法」を実施します。男性では、高齢になっても男性ホルモンが
出続けますから、前立腺がんは年齢とともに増加します。一方、女性では
50歳過ぎで閉経を迎え、女性ホルモンの分泌が止まって増殖刺激がなくなるので、
40代の後半にピークがきます。子宮頸がんは、性交渉による「ヒトパピローマ
ウイルス」の感染が原因になります。女性の7割以上が一度は感染するごく
ありふれたウイルスですが、感染経験がなければ子宮頸がんは発症しません。
最近は「性の解放」とともに発症する年齢が若くなっており、今や30代がピーク
で20代にも急増しています。女性は若いころからがんに備えておく必要が
あるのです。
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