クリニックからのお知らせ

■★胆石症★
胆石症は、肝臓でつくられる消化液・胆汁の成分が固まって石のような塊ができる
病気。8割は胆嚢にできる胆嚢結石で、十二指腸に胆汁を送る「総胆管」にできる
総胆管結石が2割。まれに肝臓の中に石ができることもある。多くは無症状だが、
胆汁が流れる胆管などに石が詰まると激しい腹痛や発熱、吐き気などが起こる。
胆汁成分が血液に吸収されると、顔や目が黄色くなる黄疸も現れる。人間ドックなど
で見つかる無症状のケースを含めて、患者数は成人の5〜10%にのぼると推計される。
胆嚢結石の場合、痛みなどがなければ特別な治療をせず経過をみる。症状があれば、
胆嚢の抽出を考える。体に負担の少ない内視鏡による手術が主流だが、炎症を
起こしている場合などは開腹手術を行う。胆嚢が収縮して胆汁を排出機能が正常で、
石がコレステロールを成分とした壊れやすいタイプならば、薬で溶かす治療や、外から
衝撃波をあてて壊す治療を検討する。こうした診断の際に大事なのは「胆嚢の壁に
がんなどが潜んでいないか、慎重に見極めること」進行したがんが見つかる例はまれで、
胆石ががんの明らかな原因といえない。心配しすぎることはないが、無症状でも年に
1〜2回は早期発見のための超音波検査などを勧める。胆嚢を抽出しても、胆汁は
総胆管を通って十二指腸に届くため、消化機能の低下はそう心配はない。
ただ食べすぎや早食いは避けたい。糖尿病などの生活習慣病を合併している人も多く、
肥満にならない食生活や運動を心がけることが大事。総胆管結石は、管内でできるほか、
胆嚢から出てくることもある。胆管炎を起こすと高熱や痛みが起き、尿が褐色になる。
症状が起きない場合も、いずれ胆管炎を起こすことが多い。内視鏡をつかって石を
十二指腸側から取り出す方法などもある。
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