クリニックからのお知らせ

■★喫煙と心筋梗塞★
日本人の死因として二番目に多い心筋梗塞の1年間の死亡数を見ると、
この40年間に日本では1.6倍も増えてしまいましたが、アメリカでは逆に
3分の1以上も減っています。このような違いは、両国の喫煙率に大きな差が
生じたために起きたのです。喫煙が重大なリスクになるのはがんだけでは
ないのです。実は、喫煙は心筋梗塞にも大きなリスクになります。タバコに
含まれているニコチンは血管を収縮する作用があります。心筋梗塞は心臓に酸素を
送っている血管が動脈硬化を起こして狭くなり、その部分に血液が凝固してできた
血栓が詰まることで起きる病気です。心臓の血管が詰まってしまうと、そこから
先に酸素が送られなくなり、その結果、心臓の筋肉が急速に死んでいきます。
ニコチンが血管を収縮させるということは、タバコを吸うと血管が狭くなることを
意味します。血管が狭くなれば心筋梗塞起きやすくなるのは説明する必要もありません。
成人男性の喫煙率を76%から25%に減らすことに成功したフィンランドでは、心筋梗塞に
よる年間の死亡数が3分の2も減ったのです。この数字は喫煙が心筋梗塞に対しては
非常に高いリスクであることを証明しています。

Topページに戻る