クリニックからのお知らせ

■★慢性閉塞性肺疾患(COPD)に注意★ ?
炎症が特にひどくなった状態を「増悪期」と呼ぶが、これを繰り返すうちに、肺の機能低下
がさらに進むことになる。肺機能の低下を早期発見するための取り組みがスパイロメトリー
による「肺年齢」チェックだ。COPDは他の生活習慣病の進行とも深い関係がある。
本人が呼吸機能の低下に気づかないレベルでも、運動量が減って糖尿病を悪化させたり、
動脈硬化を進めたりすることがある。喫煙者にはまず禁煙が求められる。運動習慣や
栄養管理も重要だ。運動不足になると呼吸に使う筋肉の衰えを招くなど、やはり悪循環に
陥る。肺機能の維持には、定期的な運動習慣が大切。ただ歩くだけではなく、スポーツジム
などを利用し、上半身の筋肉をしっかり鍛えることが必要。栄養面では、肥満防止はもちろん
「やせすぎ」にも注意が必要だ。栄養不足による筋力の低下の低下は、呼吸機能の低下に
つながりやすいからだ。タンパク質などをしっかり補給して、筋肉の量を維持するようにする。
残念ながらCOPDの根治療法はまだ見つかっていない。しかし、最近では新薬が次々と
開発され、息切れなど症状の程度に応じた薬物治療がされるようになった。ぜんそくが共存
している場合などは、ステロイド吸入薬が有効なこともある。また、症状の増悪期をもたらす
呼吸器感染症の予防にインフルエンザや肺炎球菌の予防接種も重要だ。健康な肺を保ち、
年を取っても活動的な生活を送れるよう、40歳ぐらいから肺年齢をチェックし、ケアを
していきたい。
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