クリニックからのお知らせ

■★虚血性大腸炎とは★
虚血性大腸炎とは、大腸に届く血液の流れが悪くなることで、腸の粘膜に炎症が
起きたり潰瘍ができたりする病気です。おなかの左側にある下行結腸やS状結腸などで
起きやすいです。突然の腹痛と血便、下痢が主な症状です。まれに嘔吐や発熱があります。
出血は、炎症などを起こした粘膜の表面からのものです。原因の一つは便秘です。たまった
ガスによる圧迫で腸が膨らむと、腸の血管も広げられて血流が悪くなりやすいのです。
もう一つは、血液の流れを悪くする動脈硬化です。患者は中高年に多いですが、若くても、
下痢と便秘を繰り返す、過敏性腸症候群や、喫煙習慣がある人はリスクが高いと言われて
います。診断は、出血がO157など感染が原因の可能性もあるので、確認のために
内視鏡で出血場所を調べます。治療は腸を休めるのが一番です。症状が重ければ、入院して
数日間は絶食し、点滴で過ごしてもらいます。多くの患者は治りますが、腸が狭くなる場合は
風船を入れて広げます。また腸の壁が壊死するケースがまれにあり、そのときは手術をします。
再発するのは1割程度といわれます。予防には便秘にならないことが大切です。高血圧や
動脈硬化の治療も有効でしょう。虚血性大腸炎であれば基本的に自然に治るのを待てばいい
のですが、大腸がんなどによって便通が悪くなることもあります。血便など異常があれば、
病院を受診してください。
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