クリニックからのお知らせ

■★高齢者の低血圧に注意★
低血圧は高齢者でおきやすく、3人に1人で症状が出るといわれる。転倒し、
骨折する危険もある。普段、高血圧の人も含め、注意が必要だ。やせ型の
若い女性などが低血圧気味で朝なかなか起きれないと訴えるケースもあるが、
これは体質などが関係しており、原因がよくわからない。本態性低血圧に
分類される。一方、高齢者などで食後の立ちくらみなどの原因となる低血圧は
一過性の場合が多い。脳への血液が不足気味になり、ぼーっとしたり、めまいを
起こしたりする。ひどいケースでは失神してしまう。体内では、自律神経が働いて
心拍数や血圧を上げている。しかし、高齢者などではこの調節の仕組みがうまく
働かなくなり、低血圧になりがちだ。普段、高血圧だといわれている人でもこうした
現象は起こる可能性がある。食後の30分〜1時間は安静にして、濃い緑茶コーヒー
を飲むのも有効だ。高齢者で起こる低血圧はほかにもある。起立性と呼ぶタイプだ。
立ち上がった際に、血圧が急激に下がり、気を失って転倒事故などを招く。このタイプは
思春期の若者などで多く、健康な人でも疲れているときなどに起こることがある。
体力の低下した高齢者で起こると、骨折やそれによる寝たきりなどをもたらしかねない。
起立性低血圧に対処するには、腰のベルトを少しきつめにしたり、専用の加圧式腹部
バンドを使ったりするとよい。弾性ストッキングをはく方法もある。散歩などの軽い運動や
足を5〜10分組むのも予防効果が期待できる。このほか、高血圧の患者が降圧剤を使った
ときに一時的になる低血圧にも注意したい。患者のなかには、失神を起こすからといって
自らの判断で降圧剤の服用を中止する人もいるという。しかし、服用をやめれば血圧が
また上昇してしまう。自分で判断せずに、必ずかかりつけの医師に相談してほしい。
がんや心臓病などの病気とともに低血圧になる症候性と呼ぶタイプもある。病気の進行に
よる栄養不足などが原因だ。血圧が単に低いだけでなく、背後に病気が隠れている可能性も
ある。気になる症状があれば医師に一度診てもらうとよいだろう。
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