クリニックからのお知らせ

■★生活習慣病に統一治療指針★
日本内科学会や日本動脈硬化学会などは来年4月をメドに、脳梗塞
などの生活習慣病について共通の治療指針をつくる。学会ごとにバラバラだった
病気の診断基準や治療の進め方を統一。投薬などの治療が必要なのか、専門医の
診察を受けるべきなのかなどをかかりつけの医師が判断しやすくなる。指針を
一本化することで、病気の早い段階での対処が可能になるとみている。
緊急性が低い患者はかかりつけ家庭医で治療を進めてもらうようにし、大学病院
や総合病院に患者が集中するのを防ぐ狙いもある。地域に根ざした家庭医の浸透や
医療費の削減を後押しすることを期待してる。策定する治療指針は、地域の診断や
個人病院などで治療にあたる医師向けの手引きとなる。対象となる病気は、脳梗塞や
脳出血、心筋梗塞、狭心症となる見込み。診断するうえで指標となる血圧や血糖値、
コレステロールといった項目について、バラバラだった数値や指針を統一する。
例えば、悪玉といわれるLDLコレステロールについて、日本動脈硬化学会は、
血液1デシリットルあたり140ミリグラム以上を脂質異常の高LDLコレステロール
血症と定義しているのに対し、日本脳卒中学会は同160ミリグラム以下を治療目標に
置くなど、対応がまちまち。医療現場からもわかりにくいなどと指摘する声が上がって
いた。数値が同じでも持病によってリスクが変わるなど判断に迷うことが多い治療指針の
内容も簡素化する。リスクに応じて細分化していたのを改め、投薬が必要なのか、
食事などの生活習慣の改善ですむのか、大学病院や専門の病院を紹介すべきかなどを
判断しやすくする。それぞれの学会の認定医の資格を持つ医師でないと内容を理解する
のが難しかった。家庭医は風邪から鬱病、終末期医療などに幅広く対応するため、個々の
病気に精通しきれない面もある。厚生労働省は開業医に家庭医としての役割を担わせて、
大学病院に軽症の患者が集中する状況を改善する方針を打ち出している。

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