クリニックからのお知らせ

■★突発性難聴とは★
音が聞こえづらくなる難聴には大きく分けて「伝音性」と「感音性」があり、
治療が異なります。空気の振動である音は、耳の穴を通って鼓膜を震わせ、
さらに奥にある自小骨に伝わる。振動を伝えるこうした器官の不調で起きるのが
伝音性難聴だ。振動は、耳小骨より中にある内耳で電気信号に変わり、聴神経を
経て脳に伝わる。この段階の不調で起きるのが感音性難聴だ。両者は聴力検査で
区別がつく。急に聞こえなくなった場合、伝音性難聴なら本人に思い当たることが
あるのが普通だ。「耳に水が入った」「耳かきをしていて子どもにぶつかられた」
「頭を強く打った」などだ。自然に治ることもあり、鼓膜を再生させるなど
比較的はっきりした治療法もある。やっかいなのは感音性難聴だ。急な感音性難聴の
8、9割は「突発性難聴」。原因は不明とされているが、ウイルス説や内耳の血の
めぐりが悪くなる循環説が有力だ。突発性難聴は、時間帯、季節などに関係なく、
突然、非常に聞こえづらくなる。通常は片耳だけだが、まれに両耳で起きる。
めまいや耳鳴りが伴うこともある。ストレスや疲れがたまるとおきやすいのでは
ないかという見方もある。治療にはステロイドやビタミン剤などが使われる。
発症してから治療を始めるまでの期間が短いと治療効果が高くなるとされる。
データでは、聴力がよくなった率は、治療開始が発症から6日以内だと64%、
7〜13日以内だと58%だったが、14日以上だと30%に下がった。良性の
脳腫瘍である「聴神経腫瘍」でも、突発性難聴のような症状になることがある。
突発性難聴が疑われたら、MRIの診断を待たず、すぐに治療を始めた方がよい。
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