クリニックからのお知らせ

■★手の痺れの原因★
手のしびれで悩んでいる人は多く、整形外科を受診する患者の2,3割が
しびれを訴えると話す専門家もいます。手のしびれは、体のどこかで神経が
圧迫されているサインです。手首に原因がある病気の代表格は手根管症候群。
骨折や妊娠によるむくみ、手の使いすぎなどによる靭帯の炎症で、手首を通る
神経の通り道が狭くなって起きる。症状は親指から薬指の内側までで、小指には
出ない。安静が治療の基本。夜に手首を動かさないような装具をつけて様子を
見る。神経の通り道にある靭帯を手術で切って、圧迫を解消することもある。
手のしびれは、首で神経が圧迫されても起こる。骨と骨をつなぐクッションの
椎間板がつぶれると、神経の通り道が狭くなる。圧迫されるのが脊髄なら脊髄
なら脊髄症に、脊髄から枝分かれした神経(神経根)なら神経根症になる。
脊髄症は、両手足にしびれや痛み、脱力などの症状が出ることが多い。
圧迫が強い場合は、症状が軽くても、脊髄の通り道を広げる手術をする場合が
ある。転倒などの軽い衝撃で脊髄損傷になって手足がまひする恐れがあるからだ。
神経根症は、首から手首にかけて症状が出る。体の片側だけのことも多い。
少しあごをひいた姿勢で首への負担を減らし、安静にする。装具で固定するのは
2週間程度。あまり長くなると、、関節が硬くなり、筋力が落ちてしまう。
潰れた椎間板が神経を圧迫する頚椎椎間板ヘルニアという病気もある。
寝違えたような症状からしびれや痛みがひどくなるタイプでは、症状が落ち着いた
後もしびれが残りやすい。大半は痛み止めや装具を使った保存療法で改善し、手術が
必要になることは少ない。急で激しいしびれやまひは、脳梗塞や多発性硬化症など
脳血管や神経の重い病気が隠れていることもあり、要注意だ。顔面の症状を伴うなら
脳外科を、全身症状や体調変化があるなら神経内科を受診したい。しびれは薬では
取りにくい。神経の痛みがひどくなると、手術してもしびれやまひが残りやすいので、
早めに専門医に見てもらうことが大切。
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