クリニックからのお知らせ

■★血圧下がり過ぎに注意★
身も心も芯からから温めてくれる温泉ですが、持病のある人は、温泉の作用が
逆効果になることも。体に優しく温泉に入る心得を聞きました。硫酸塩泉のほか、
塩化物泉、炭酸水素塩泉など、温泉の成分はさまざまだが、温熱効果は多くの
温泉に共通する。塩類を含んだ温泉では、単位体積あたりの熱エネルギーが水道水
に比べると大きく、体は速く温まる。成分が皮膚のたんぱく質や脂質と結合して
薄い膜をはり放熱を妨げるため、ぽかぽかも長続きする。温熱効果にくわえ、
ごく微量の炭酸ガスや硫化水素ガスが直接皮膚に浸透し、血管を構成する平滑筋が
ゆるみ、血管が拡張し、血圧が上がる。ただ、注意が必要なのは、血圧を下げる薬を
飲んでいる人やもともと低血圧の人の場合。温泉で下がりすぎる可能性があるからだ。
人間の血圧は、朝8時頃から上がりはじめ、日中高くなる。夕方6時頃から下がり始め、
寝ている間は低くなるという日内リズムがある。血圧が下がりすぎるのを防ぐには、
深夜や早朝を避けて、午後から夕方にかけての時間に入浴したほうが安心だ。
飲酒も要注意。おぼれてしまう危険だけではない。酔っていないつもりでも、
お酒は血管を拡張させ血圧を下げる。温泉で更に下がる。利尿作用で水分不足にも
なりやすい。入浴前後、寝る前など水分補給をこまめにして、手足のしびれやろれつが
回らないなど脳梗塞のような症状が見られたら、すぐ受診したほうがいい。
真冬に外気温0度の屋外に出てから熱い露天風呂に入浴してもらった実験では、血圧が
乱高下していた。体に不安がある人は少し温かくなってから「花見ぶろ」を楽しもう。
一方、温泉は、浮力で関節への負荷が減るうえ、水の粘性抵抗は空気の十数倍といわれ、
リハビリにも向いている。熱い温泉は避けて、ぬるめで長湯にならない程度にゆっくり
つかりながら、が良いという。浴室の床は滑りやすいので転倒には要注意。
湯船に入るときも片足だちになるとバランスを崩しやすい。
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