クリニックからのお知らせ

■★がんの治療法の選択肢★
がんの治療法のうち、科学的に効果が証明されているのは、手術、放射線治療、
抗がん剤を使う化学療法だけといえます。がんの治療の目標は3つあります。
がんを完全に治す根治、生存期間を延ばす延命、つらい症状をとる暖和です。
根治とはがんが二度と再発しないことですが、実際には多くのがんで、再発
せずに5年経過した場合に便宜的に根治と考えます。5年生存率が治癒率と
ほぼ同義に使われるのはこのためです。乳がんなどでは、治療後10〜20年後の
再発もあるため注意が必要です。白血病などを除く固形がんの治療には、手術か
放射線治療か、少なくともどちらかが必要となります。わずかな例外を除き、
抗がん剤だけで、固形がんの根治はできません。その意味で、手術と放射線治療が
がんの治療の主役といえます。最近では、手術、放射線治療、
化学療法の3つを組み合わせた集学的治療も一般的になっています。がんが根治
できない場合には、延命と症状緩和の2つが目標となります。つらい症状をとる
ための緩和ケアはがんと診断された時点から開始すべきだとされています。
がんの治療法には多くの選択肢がありますが、どんな治療にも何らかの副作用を
必ず伴います。効果と副作用をよく理解した上で、自分自身の価値観にも合致した
治療法を選ぶことが大切です。医師の勧める治療法についても、利点と欠点をよく
聞いた上で、ときには、別の医師の意見も求める必要もあるでしょう。
セカンドオピニオンと呼ばれます。がんの治療を選ぶときは、正しい選択には十分な
情報が必要です。告知を受けた上で、自分でも情報収集に努め、納得した上で
治療法を選択していただきたいと思います。
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