クリニックからのお知らせ

■★中高年に多い膝の痛み★
中高年になると膝の痛みを訴える人が目立ってきます。長年、膝を使い続けてきた
ことによる老化現象の一つですが、そのために歩くことが困難になるのは放って
おけません。なかでも女性に多いとされる変形性膝関節症は、膝軟骨のすり減りや
変形により痛みが生ずる疾患です。日常生活での予防と、痛みを感じたときの
早めの治療が大事なポイントです。膝の痛みと一口にいっても、「歩くと痛む」
「走ると痛む」「階段を下りると痛む」「立ったり座ったりすると痛む」「痛くて
正座ができない」など、人によって様々ですが、加齢とともに膝の軟骨がすり減り、
膝関節が変形してくる変形性膝関節症です。軟骨のクッションとしての機能が低下
するために膝に痛みが走ったり、関節液の分泌のバランスが崩れて、関節内に水が
たまったりします。初めのうちは、強い痛みが起こることがあっても休めばおさまる
ので、気に留めない人が多いようですが、進行してくると、膝の内側の軟骨が磨り減って
O脚変形が起きてきたり、正座や階段の昇降など日常の動作に支障が出始め、痛みも
慢性化してきます。関節軟膏が完全にすり減ってしまうと、変形も強くなり、歩行が
不自由になってきます。変形性膝関節症は加齢の影響が大きいのですが、ほかにも
「肥満」「O脚」「閉経後の女性」のような人がなりやすいとされます。
変形性膝関節症は、日常生活の中で予防することも大切です。適度な運動、食事は
骨や関節を丈夫にするカルシウムやビタミン、良質のたんぱく質、食物繊維を
バランスよく摂取しましょう。腹八分目を心がけ、肥満に注意しましょう。
正座を避ける、洋式の生活スタイル、膝を冷やさない、重いものに注意、変形性
膝関節症の治療には、痛みを暖和する内服薬や外用薬、関節内注射などの薬物療法、
大腿四頭筋強化訓練、関節稼動域改善訓練、温熱療法などの理学療法、O脚の矯正に
効果のある足底挿板(足底板)、サポーターや特殊な膝装具を用いる装具療法、関節
鏡手術、高位脛骨骨切り術、人工関節置換術といった手術療法があります。
かかりつけ医とよく相談し、膝の状態に応じた適切な治療で、痛みや不自然のない
生活を送りましょう。

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