クリニックからのお知らせ

■★C型肝炎ウイルスと肝臓がんについて★
国内では年間約3万人が、肝臓がんで亡くなっている。原因で最も多いのはC型肝炎で、
6〜7割を占めるとされている。C型肝炎ウイルスをいかに体内から排除するが、肝臓がん
対策として重要だ。これまではインターフェロンという注射薬が治療の中心だった。ただ、
全身の倦怠感や食欲不振、うつなどの副作用があり、高齢者には使えないことも多かった。
こうした中、昨年9月に承認されたのが、「ダクルインザ」と「スンベプラ」という薬だ。
2剤を24週間飲み続けると。インターフェロンを使わずに済む。国内の臨床試験では
約85%の患者で、ウイルス検査で陰性の状態が続くなどの効果があった。ただし、対象と
なるのは、国内の感染者の7割ほどを占める「1型」と呼ばれるウイルス型に限られる。
国内の臨床試験では、発熱や肝機能障害などの副作用もみられた。さらに、一部で耐性
ウイルスが確認されており、専門医の指導のもとで使う必要がある。インターフェロンを
使わない治療法としては、服用期間が12週間の新しい薬も、1型で近く承認される見通しだ。
ウイルスが排除されても、それまでの長い潜伏期間に線維化が進んでいるため、がんができる
リスクはゼロではない。定期的な検査が必要だ。C型肝炎ウイルス感染者は国内に100万
〜150万いるとみられている。感染しても目立った症状がないため、気づかない人も多い。
感染に気づいていない人は約30万人という推計もある。検査は全国で受けられる。
Topページに戻る