クリニックからのお知らせ

■★胃がんの内視鏡検査を推奨★
国立がん研究センターが4月に公表した胃がん検診ガイドラインで、内視鏡検査が
初めて「推奨」とされた。独自に公的負担を導入した地域では、がんの発見率が
高まるなど成果も出ている。ただ、広く普及するには専門医の確保や自治体の負担増
など課題もある。内視鏡には、口から入れる経口と鼻から入れる経鼻があり、それぞれ
特徴がある。経口と経鼻の割合は半々だが、本人が迷った場合、経口をすすめるという。
小型カメラが大きい分、解画像度が高くて観察できる視野が広く、より精度の高い
検査ができるためだ。内視鏡検査を選択する人が増えた理由について、がん発見率の
高さを挙げる。内視鏡はX線検査の3倍以上になる。食道など他の部位の
発見を含めると更に上がる。自分の診断を評価されることに抵抗の
ある医師もいるが、ダブルチェックで高い発見率につながっている。国立がん研究センターは
今年4月に公表した胃がん検診ガイドラインで内視鏡検査を始めて推奨した。対象はリスクの
高まる50歳以上が望ましく、2〜3年おきにうければよいとしている。普及に向けては
課題もある。X線は放射線技師でも操作できるが、内視鏡は医師に限られている。また、
X線の受診者が内視鏡に置き換わった場合、推計で内視鏡医1人あたり年間約460人を現在の
診療に加えて余分に診る必要があるという。データ管理のできる市医師会のような機関が必要に
なるほか、負担額をめぐって検査を委託する医師会などとの調整も必要となる。粘膜障害や
鼻出血など偶発的に起きる事故(偶発症)への対処も必要になる。普及には行政、医療機関、
医師会の三者の協力が重要だが、同じ条件で全国一律で広められるか課題も多い。
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