クリニックからのお知らせ

■★コレステロール摂取制限なくす★
健康を保つために、食事で取る栄養素などの望ましい量を定めた厚生労働省の
日本人食事摂取基準、最新の2015年版では、コレステロールの上限が削除された。
上限値を設ける科学的な根拠がないためという。目標値を算出するのに十分な科学的根拠
が得られなかったためと理由を明記している。コレステロールを摂取すれば体内の
コレステロール値を上げると予想されるが、肥満であることや動物性脂肪の摂取のほうが
より上昇させていると考えられる。コレステロールのみの影響を計算できなかったと
説明する。これまでの研究で、体内にあるコレステロールのうち、食事から取る分は
2割程度で、残りの8割程度は肝臓などで作られていることがわかっている。健康な人は
コップ(体)に水(コレステロール)が半分以下しか入っていにような状態。少しぐらい
水を入れても問題はないと例える。だが、コレステロール値が高い患者はギリギリまで
水が入っていて、わずかでも入れるとあふれるような状態という。日本動脈硬化学会は5月
健康な人にコレステロールの摂取制限を設けないことには賛同するが、LDLコレステロール
値の患者にはあてはまらないという声明を出した。摂取制限をするとLDLコレステロール値
が非常に下がる患者もいる。個人差が大きいため、生活習慣や運動、食事など包括的な
取り組みが必要。厚労省も動脈硬化学会もLDLコレステロール値が高いのは好ましくないという
立場だ。LDLコレステロールは動脈硬化の原因となり、心筋梗塞などの危険が高まるとされている。
一方、調査をもとにコレステロール値の低い人の方が死亡率が高いとしている。これに対し動脈硬化
学会は、コレステロール値の低い人はもともと病気がある割合が高く、低いことが死亡率を上げる
原因ではないと反論している。
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