クリニックからのお知らせ

■★MERSについて★
韓国で今も感染者が増え続けている感染症MERS、MERSの感染力はインフルエンザ
などより低いとされているが、重い肺炎などを引き起こして死に至ることもある。
原因はMERSコロナウイルスで2012年9月、中東訪問後に英国で入院した男性から
ウイルスが見つかった。サウジアラビアなど中東諸国で感染が広がり、感染者が見つかった。
単純に計算すると致死率は4割近くになる。ただ韓国のデータだけを見ると致死率は
10%以下台だ。MERSのウイルスは中東のヒトコブラクダが感染源の一つと考えられて
いる。ラクダがウイルスに感染すると人の風邪のような症状を示す。コウモリでも似た遺伝子
配列を持つウイルスが見つかった。感染経路は特定されていないが、コウモリからラクダに
うつり、さらに人に感染したという説が有力だ。中東では春ごろ感染者が増える。これは2月に
開くサウジアラビアの国際的な祭典が影響していると考える専門家もいる。MERSのウイルスに
感染すると2〜14日の間に発熱やせき、肺炎などの症状が起き、下痢になる例もある。
糖尿病などの持病がある人や高齢者は重症化しやすい。せきやくしゃみなどでウイルスが飛び散り
飛沫感染すると考えられている。飛沫が手に付着し接触感染することもあるとみられるが、
街中で人から人にうつる様子はみられないので、むやみに恐れないことが大切。世界で流行した
重症急性呼吸器症候群(SARS=サーズ)より感染力は弱いとされている。感染しても
症状が出ない患者が一定数いる。韓国では1人の発症者が多くの人にうつした例があるとも推測する。
韓国の患者から採ったウイルスは中東のウイルスとほぼ同じで、感染力が強まる遺伝子変異は
起きていないとみられる。MERSの治療薬や予防ワクチンはまだなく、対症療法に限られる。
基本は肺炎などと同じで重い呼吸器症状が出ていれば人工呼吸などに使う。下痢などがあれば点滴や
解熱剤、抗生剤を投与することもある。
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