クリニックからのお知らせ

■★夏の胃腸病★
暑い日が続き、汗をかく機会が増えると、スタミナをつけようと脂っこい料理を食べたり、
水分を必要以上取ったりしがちだ。だが、そこには、胃腸の調子を崩し夏バテなどを引き起こす。
食べ物が消化されるまでかかるのは通常約2〜5時間。水分だけなら数十分だが、脂っこい
天ぷらやラーメンなどでは8時間ほどかかることもある。夏バテと感じるのは暑さで脱水気味に
なって疲れているだけ。エネルギーを使った結果ではない。夏場は高カロリーの食事を取った上で
運動量が減ると、胃がもたれて体調が悪くなるという悪循環に陥る。夏バテを感じたら、水分の
取り方も大事だ。激しい運動をしていないのにスポーツドリンクなどイオン飲料で水分補給をすると、
塩分や糖分を多く取り入れることになるので注意が必要。だが、本当に警戒すべきは胃腸に深刻な
影響を与える細菌性食中毒。夏バテなどで体力の低下も加わるとリスクはより高まる。その中でも
最も多いのが、カンピロバクター、サルモネラ球菌とブドウ球菌だ。細菌は、それを食べることで、
発熱や下痢の症状で吐き気などを引き起こす。鶏肉など肉類から検出されやすいカンピロバクターは
潜伏期間が2〜5日とやや長い。一方、おにぎりや弁当などから検出されることの多い黄色ブドウ
球菌は潜伏期間が1〜3時間と短い。潜伏期間が短いと胃の中に食べ物が残ってることから嘔吐を
起こし、長くなると下痢が始まるケースが多い。訴える症状だけで菌を特定するのは難しい。
重要なのは適切に菌をなくす治療をすること。市販の薬などで下痢を止めることは逆効果と指摘する。
ただ、下痢が続くと、水分に加え塩分なども排出されて体液が薄まるため、その際は水でなく
イオン飲料で補給をとしている。
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